親戚や友人などから出産のお祝いを頂いた場合は、出産内祝いを贈るのがマナーです。
感謝の気持ちを伝えるための出産内祝いですが、普段あまり触れる機会のないしきたりなのでわからないことも多いのではないでしょうか。
今の時代は出産内祝いも配送が主流ですが、直接手渡ししたい!という人もいると思います。
この記事では、出産内祝いを手渡しする場合に気をつけたいマナーをまとめました。
目次
出産内祝いを手渡しするなら訪問のアポを必ず取ろう
先方のお家を訪問するときは、必ず日程と時間のアポイントメントを取りましょう。
訪問の日時は、先方の都合を最優先にしつつ早朝や夜間・食事どきは避けるのが常識です。
訪問する日が近づいてきたら、
電話かメールで「明日〇時に伺います。ご都合はよろしいでしょうか?」と念のために確認しておくとより丁寧な印象になります。
また訪問の時間にもちょっと普段とは変わったマナーがあります。
それはあえて数分遅刻すること
だからといって、堂々と遅刻していいわけじゃないです。
ほんの2.3分だけ遅れて到着するようにしましょう。
出産祝いを手渡しするときの身だしなみ
わざわざスーツでビシッと決めたりする必要はありませんが、失礼のないようフォーマルな格好で訪問しましょう。
女性なら綺麗めのワンピース、男性ならジーンズを避けジャケットを羽織るなどの格好が良いでしょう。
出産内祝いにかける「のし」のマナー
贈り物には、水引と熨斗(のし)の入ったのし紙をかけることが一般的なギフト包装とされています。
のしとは、紅白の紐の部分ではなく、のし紙などをかけたさい右上のあたりにある飾りのこと。
水引とは、贈り物の包み紙を結ぶ紙紐のことで出産内祝いの場合は「何度繰り返してもおめでたいこと」という意味合いから、何度も結び直せる蝶結びを使用します。
のしの種類
のしのかけ方には内のしと、外のしの2種類があります。
- 内のし→贈答品に直接のしをかけて上から包装紙で包む
- 外のし→贈答品を包んだ包装紙の上からのしをかける
要はのしが包装紙の外側にあるか、内側にあるかの違いです。
基本的に内のしのほうが控え目でよいとされていますが、手渡しする場合は訪問の理由がひと目見てわかるように外のしが良いとされています。
出産内祝いの「のし」の書き方
画像引用:ハーモニック
出産内祝いには紅白蝶結びの水引ののし紙を使用し、「内祝い」と表書きします。
下には赤ちゃんの名前だけを記入しましょう。
夫婦の名前ではなく、赤ちゃんの名前を書くのは
出産祝いを頂いた相手に赤ちゃんの名前をお披露目するという意味合いがあります。
赤ちゃんの名前には、ふりがなを振ることを忘れずに!
メッセージカードやお礼状のマナー
出産内祝いには、メッセージカードをつけましょう。
”直接”渡す場合は内容がおかしくならないように注意です!
出産内祝いに「お返し」という言葉は厳禁!?
出産内祝いに添えるメッセージカードやお礼状を書くときには、意外なルールがあります。
それは「お返し」という言葉を使わないこと。
内祝いの本来の意味は、身内の中で起きた嬉しいことやおめでたいことをお裾分けするというものです。
お返しという言葉を使うと、くれたから返すという義務的な意味合いになってしまうので注意しましょう。
あくまでも感謝の気持ちということを忘れずに。
お礼状を送る際の書き方
お礼状はメッセージカードより改まった雰囲気になります。
目上のかたや職場の上司、高額なお祝いを頂いたかたには是非メッセージカードとは別にお礼状を送りたいところ。
お礼状は白い無地の便箋に、
ブラックかブルーブラックのインクを使って縦書きで書いてください。
封をするときは、テープではなく糊を使います。
封字は「〆」「締」「封」が一般的。差出人は夫婦連盟で書きます。
親戚・知人へのお礼状は堅苦しすぎず、かつ丁寧な文章を心がけて。
メッセージカードも手渡し前提の内容にしておく
メッセージカードは出産内祝いを頼んだ業者に一緒に頼むケースが多いですが、手渡しの際は内容を見直す必要があります。
直接訪問するのに、
メッセージカードの内容が「またお会いできるのを楽しみにしています」だとおかしいですよね。
郵送と手渡しどちらにするか悩んでいる場合は、どちらとも取れる内容にしておくといいですよ。
出産内祝いを渡す時期と渡し方
出産内祝いを渡す時期には目安があります。
知らずに何の断りもなく先延ばしにしていると、非常識な人と思われてしまう可能性があるので頭に入れておきましょう。
渡し方も紹介しているので、参考にしてくださいね。
出産内祝いを贈るのは、お宮参りを目安にした1か月前後
一般的に出産内祝いは生後1か月後のお宮参りの時期を目安に贈るのがマナーとされています。
遅くとも、お祝いを頂いてから2ヶ月以内には贈るように心がけましょう。
返礼が遅くなった場合には、一言お詫びの言葉を添えてください。
出産と先様の弔事が重なってしまったときは、弔事を優先して四十九日が過ぎてから渡しましょう。
また、その場合ののしは「内祝い」ではなく「御礼」とするのがベター。
内祝いの品も、弔事に使われる緑茶や「苦」や「死」を連想させる櫛・縁を切るに繋がる刃物・ご遺体の顔にかけるときに使う白いハンカチなど
先様が不幸を連想するような品物は避けるような心遣いが大切です。
出産内祝いの渡し方
訪問するときは、出産内祝いを紙袋か風呂敷に包んで持っていきます。
紙袋や風呂敷は、あくまで品物を綺麗な状態で運ぶためのもの。出産内祝いを渡すときは取り出して渡すのがマナーです。
取り出すタイミングは、部屋に通されて挨拶してから。
のしの表書きが相手側から正しく見えるように両手で持って渡します。包んでいた紙袋や風呂敷は、忘れずに持ち帰ってくださいね!
内祝いを渡すときは「つまらないものですが」なだとと謙遜せずに、
「大変美味しいお菓子を見繕いました。ぜひお召し上がりください」と素直に気持ちを伝えましょう。
もしも生ものを持参した場合は「大変恐縮ですが、生ものですのですぐ冷蔵庫へお入れください」と一言添えます。
出産内祝いを渡すときの挨拶でも「お返しに」は厳禁
メッセージカードやお礼状で使わないのと同じ理由で、渡すときの挨拶でも「お返し」と言うのはマナー違反になります。
気心のしれた相手であれば「先日はお祝いを頂きまして、ありがとうございました。わからないことだらけですので、これからもいろいろ教えて頂きたいです」
といった挨拶で十分です。
上司やマナーに厳しい親戚などに対しては、少しお堅く「この度は過分なお祝いを頂戴しまして有難うございました。今後とも、家族ともどもよろしくお願い致します」
など相手によって使いわけると良いでしょう。
まとめ
はじめての出産だと、慣れない育児で毎日大変かと思います。
出来るだけ旦那さんと二人で協力して、内祝いについてどうするか話し合えるといいですね。