何ヶ月も前から計画していた飛行機での旅行。
予定の直前に妊娠が発覚した場合、予約はキャンセルするべきなのでしょうか。
まだまだ体調も不安定な妊娠初期。本音をいえば行きたいですが、正直心配ですよね。
妊娠初期でも、旅行に行くことは可能です。
ただし、妊娠初期の妊婦が飛行機に乗るにはリスクもあります。
この記事では、妊娠初期に飛行機へ乗るリスクと飛行機に乗るさいに気をつけるべきポイントについてまとめました。
目次
法律的に、妊娠初期の妊婦は飛行機へ乗れる?
旅行前に妊娠が発覚したとき気になるのは、法律的に妊婦はいつまで飛行機に乗れるのか気になりますよね。
これについては予定日の28日前、つまりは妊娠9ヶ月までであれば特に申請などしなくても飛行機の利用は可能とされています。
ですから妊娠初期での飛行機への搭乗は法的に問題ありません。
ただ法的に問題ないとはいえ、やはり疲れやすい時期であることに違いはないので、体に負担をかけないためにも旅行の前には一度医者と相談したほうが良いでしょう。
搭乗時にくぐるゲートでの身体検査は胎児に問題ない?
飛行機に搭乗するさいの身体検査で、ゲートをくぐることがありますよね。
これは基本的にX線検査ではなく、金属の有無を確認するために磁気での検査をしているので胎児に影響はありません。
なので特に心配する必要はありませんが、「どうしても心配!」といった場合は係員さんに妊娠している旨を伝えて身体検査に変更してもらいましょう。
妊娠初期に飛行機へ乗るリスク
妊娠初期でも、法的な観点で妊婦が飛行機にのるのは問題ないということが分かったと思います。
しかし、だからといってノーリスクというわけではありません。
ここからは、妊娠初期に飛行機で旅行するにはどのようなリスクが考えられるかまとめていきます。
緊急時に病院へ駆け込めない
妊娠初期の妊婦が飛行機に乗るときに考えられる一番のリスクは、緊急時に病院へ駈け込めないというところでしょう。
飛行機に乗ったからといって流産の危険性が高まることはありませんが、妊娠初期は突然の出血などのトラブルが起きやすい時期です。
フライト中にもしもそのような事態になったとき、上空にいるためすぐに病院に駆け込むことができず処置が遅れる可能性があります。
つわりの悪化
妊娠初期はただでさえ体調の変化が激しい時期。
気圧の変化や機体の揺れ、狭い機内で長時間座ることによって具合が悪くなる可能性があります。
実際、妊娠初期に飛行機に乗って吐き気でつらい思いをした妊婦さんも多いようです。
妊婦はエコノミー症候群になりやすい
エコノミー症候群とは、長時間座っていた乗客が飛行機から降りた途端に倒れることを指し、別名ロングフライト血栓症とも呼ばれています。
症状としては、足の静脈に血の塊ができ、その血栓が肺に詰まることによって呼吸困難や心肺停止を招く肺塞栓症を引き起こすことで知られています。
妊婦の場合、血液をかためる作用のあるエストロゲンという分泌物が増加することや
母体の血液量が非妊娠時の約1.4倍に増え、それにともない赤血球や白血球が増えることで血液が固まりやすくなっています。
その影響でエコノミー症候群になるリスクが高まっているので、注意が必要です。
特に、妊娠初期はつわりで吐くなど脱水になりやすいので気をつけましょう。
脱水により血液がドロドロになると血栓ができやすくなります。
妊娠初期で飛行機に乗る場合の注意点と対策
つわり対策は万全に!
妊娠初期はつわりのある人も多いかと思います。
小腹対策に飴やクッキーなどの準備をしたり、におい対策にマスクをつけるなどの工夫をしましょう。
脱水予防にお水やお茶、すっきりする飲み物を準備しておくことも忘れずに。
国内線であれば簡単なチェックを受ければペットボトルを持ちこむことが可能ですが、国際線の場合は没収となるので、搭乗エリアで購入してください。
また、あらかじめトイレに近い席を予約する、トイレの位置を確認しておくことも大切です。
ただ、そこまで対策してもトイレが混んでいたり、ベルト着用サインが出て席を立てない場合もあると思います。
そういうときに備えて、エチケット袋を多めに用意しておきましょう。
今は嘔吐物をゼリー状に変えて漏れを防いでくれるものもあるので、いざというときのために準備しておくと安心です。
↓こういうのです。
座りっぱなしにならないように気をつけよう
前述したように、妊婦はエコノミー症候群になりやすくなっています。
定期的に足を動かすように気を配り、水分補給をしっかりしておきましょう。
かかとの上げ下げ運動や、ふくらはぎマッサージをするだけでも随分違います。
他にも、締め付けの少ない服装を心がけるなど注意が必要です。
冷え対策もしっかりと行う
暑い時期ですと、冷房がかなり効いている可能性も考えられます。
妊娠時に身体を冷やしてしまうのは良くありません。
手荷物の中に、腹巻やブランケットなどを用意しておきましょう。
時間に余裕をもった行動をとる
ただでさえ疲れやすい時期なので、ゆっくりと余裕を持てるように行動しましょう。
時間ギリギリに行動して、慌ただしく動き回るのは厳禁です。
係員のかたに妊婦であることを伝えておくと、搭乗を優先してくれる場合もあります。
なるべく負担を減らす努力をする
スーツケースを空港に送ったり、空港から自宅やホテルに送れるサービスが存在します。
- ヤマト運輸「空港宅配便」
- JAL「ABC空港宅配サービス」
こういったサービスを利用して少しでも負担を減らす工夫を心がけてみてください。
他にも定額タクシーなどの、一定額で目的地まで行けるサービスもありますよ!
まとめ:旅行は可能。でも、細心の注意を
可能であれば、飛行機に乗っての旅行は安定期に入る5〜7か月まで控えたほうが安心です。
どうしても、という場合は本記事を参考にできる限り身体に負担をかけないよう注意して乗るようにしましょう。